Out of the Box

Out of the box

「”しがらみ”にとらわれている」と言いますが、「しがらみ」って、漢字で書けますか?

「柵」です。その柵から抜け出し、自分の思考癖にとらわれない発想をする。そしてその発想で得た多くのアイデアから、自分が本当に実現したいことをはっきりさせ、それを具体化することについて専門的アドバイス、助言、指南をしています。そこで役立つコラムを集めました。

あなたのユーレカ・モーメント

英語では、それを“ユーレカ・モーメント(Eureka Moment)”と言う。古代ギリシャの王が金細工師に金を渡し純金の王冠を作らせたが、金細工師は混ぜ物をして王から預かった金の一部を盗んだ、という噂が広まった。王冠を壊さずに王冠の純度を調べるように命じられたアルキメデス。どうすればよいか困り果てた。

ある日、風呂に入ったところ、水が湯船からあふれるのを見て、その瞬間、物が浸かった分だけ湯が溢れることに気づき、王冠の純度を調べる方法を思いついた。このとき浴場から飛び出たアルキメデスは「ヘウレーカ(ΕΥΡΗΚΑ)、ヘウレーカ」(分かったぞ)と叫びながら裸で走っていったという伝説から、「ひらめいた、わかった、しめた!」という瞬間を、ユーレカ・モーメントと言う。

過去20年、6,000以上のチームで“次の大きなアイデア(Next big idea)”を考えるブレインストーミングを指導してきた米国のコンサルタント会社ユーレカ・ランチ(Eureka!Ranch:Ranchは、牧場の意味)は、その参加者からアンケートを採ってきた。その結果、ブレインストーミングをより強力にして、すぐれたアイデアを作り出す要素は、「いろいろな刺激」、それに対する「多様性」がテコとなり、さらに「恐怖を取り除くこと」が肝要と言い、偉大なアイデア創出の方程式を示している。

なぜこの三要素が重要なのか? 詰まるところ、新しいアイデアというのは、二つやそれ以上の古いアイデアの組み立て直しであるから、「刺激」は、新しい知識や経験を脳に供給することに他ならないというのである。「多様性」は、刺激以上に強力な要素で、アイデア創出のターボチャージャーとも言う。「恐怖」や「物事を恐れる気持ち」は、いいアイデアの創出を邪魔してしまうのである。

Think Like a Zebra(シマウマのように考えよう)は、ユダヤ人が開発した発想法&課題解決手法。動物になぞらえた「比喩(メタファー)」を発想のヒントに使っており、老若男女など誰でも楽しみながらアイディアを引き出せるように作られている。

日本語でのサービスは、アニマル・シンキング®。

アニマルシンキングで使う発想ツールのカードやボードを見た人の多く、特に女性は、「あら、かわいい!」「きれいね、なんとなく楽しそう」と言う。このカードの中味が脳に“刺激”を与え、“多様性”は10次元をもつアニマル・ボードやカリキュレーターという演算子がいくつもの“多様性”となり、この方程式の分子を最大にしている。と同時に、カードのカラフルな色と面白いイメージの図柄が“恐怖”を取り除くので、ビッグアイデアの方程式の分母を最小にしている。アニマル・シンキングはあなたに“ユーレカ・モーメント”をもたらす。

大きくジャンプ

2003年7月31日、スカイダイバーのフェリックス・ボームガートナーは、高度3万フィートで飛行機から飛び出し、イギリスの田舎にまっさかさまに落ち始めた。しかし、数秒で彼の翼は空気を捉え、回転し、姿勢を立て直し、ワシのように静かに舞い上がった。6フィートの幅のカーボンファイバー製の羽を背中につけた彼の姿はまるでデルタ翼の軍用機のように見えた。彼は、イギリスの東海岸上空で滑空を始め、まもなく時速220マイルの猛スピードで英仏海峡上空をフランス方向に向かった。

「素晴らしい気分だよ。だって、自分と空と翼と自分の技術だけなんだよ」彼は言う。こうして彼は、エンジンを使わずに英仏海峡を飛行した最初の人となった。

2011年3月5日、神奈川県南足柄市に住む小学3年生横坂美花さんは「くもの上にいきたいです!」、そして同じく1年生の青木理紗さんは「ジャンプして1回で空をとべるようになりたいけれど、どうすればいいですか?」とアニマル・シンキングを楽しんでいるイスラエルの小学校へ手紙を送った。

するとイスラエルのコーチャフ・フトザフォン小学校のマリ・コーヘン先生から返事が届いた。

さらにデンマークから「雲の上を飛べるよ」と写真付きの返事が来た。

自分が到達したい高いレベルに飛躍するためには、跳躍力が必要だ。逆説的だが、一度急な崖に落ち込むことが必要なのだ。深く沈むと最初は難しいのだが、あきらめないと高いレベルに飛べる。時間をかけて徐々に坂道を上がるだけでは、高いレベルに達しないことが多いが、その時は見方をかえて非連続の谷間を作り、ジャンプが必要なのである。

アニマル・シンキングでは、“大きくジャンプして身の丈を超える”象徴としてノミが現れる。ノミの体長は1~9ミリメートルにもかかわらず、体長の60倍の高さ、100倍の距離の跳躍をするという。

英語の常套句“Please allow me to jump in.”は、日本語で「横から失礼します」と話に割り込むことだ。あなたも勇気をだして、自分に割り込んで、固定概念を乗り越えるジャンプしてみませんか?

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